クズカノ


ただ端月さんだけは違った。


僕がいくら拒絶しても、それを受け止めて理解して、なお近づいてきた。

近づいてきてくれた。

端月さんは彼女とも面識があった。

彼女の唯一の友人であり、そして…。





僕の…たったひとりの…友達……。





涙目になった顔を見られたくなくて、僕はずっと端月さんの前を歩いた。
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