お菓子は彼女を裏切らない




それを思い出してしまう僕は、まだ少女を探しているのかもしれない。


“そういうもの”は信じないと決めているのに。



「………………ネズミであってくれよー」




そんな、決意が中途半端な僕は今。


昔、少女がいた部屋の前にいる。

部屋の中からは、物音が聞こえていた。
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