君を探して
3.オレ様、迷走。

爽やかな朝

泣きはらした顔をなんとかしたくて、何度も顔を洗ったり氷で冷やしたりしているうちに、時間はどんどん過ぎてしまい、学校に着いたときには、もう授業が始まっていた。


教室の後ろのドアからそっと中をのぞくと、滝田先生がいつものようにやる気のない授業を始めている。

陽人とヤマタロは、教科書で顔を隠して居眠りをしていた。

チョコも、大きなあくびをしながら、滝田先生の話なんてそっちのけで、どこか遠くを見ている。


<おはよう、よく眠れた?昨日、陽人とヤマタロと遅くまで電話で相談してたんだ。『深月が落ち込んでたらどうしよう?』って。あいつら、うまくフォローできなかったらゴメンね!>

今朝、チョコからそんなメールが届いていたのを思い出す。

なるほど、3人とも眠そうだ。

そんな3人の様子を見ていると、なんだか和んだ。


(さんきゅー)

そう小声でつぶやいて、廊下からチョコにメールを送った。


<おはよう、今、やっと教室に着いたよ>

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