君を探して
<お前にとって、オレはただのメール相手? 生身のオレは必要ない?>

<そういうわけじゃないけど>

<ないけど、なに?>

言葉を濁そうとしたのに、“オレ”はそれを許さず、しっかり聞き返してきた。

<今の関係が崩れちゃうのは、イヤだよ>

<満足してるんだ?>

<うん……今、私は楽しいよ?>

話は確実に、嫌な方向へ向かっている。

メールが届く間隔はどんどん長くなっていき、“オレ”からのメールを受け取るたびに、緊張の度合いが増した。


そして、次のメールが決定的。

私の予感は見事に的中した。


<ごめんな。今のままなんてオレには無理。ぼちぼち『オレ様』フェードアウトしてもいいか?>
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