君を探して

何度も、何度も見返した“オレ”からのメール。

だけど“オレ”につながりそうなヒントは隠されていなかったはず。


……チョコは、何か感じるのかな？

「まずは、メアドだよね……」

チョコはそう言うと、送信者の『オレ』と表示された部分を選択して文字色を反転させ、アドレスを表示させた。

********@biglaugh.com

@の前は、意味をなさない不規則な数字とアルファベットの羅列だった。

そうそう、こんな感じだったよ。

私がそれを見るのは２度目だった。

最初にメールが届いたときにちらっと見たけど、よく分からなくてそれっきり。気にもしていなかったのだ。

「何だろうね、このアドレス」

チョコは、アドレスを表示させたままじっと考えた。

「さぁ……」