君を探して
東雲がブラウザを起動させると、画面に、見たことのある有名なインターネットの検索エンジンが表示された。

この機械、小さいのにパソコンみたいだ。

東雲はそこに慣れた手つきで「biglaugh」と入力して検索ボタンを押した。

検索結果は一瞬にして表示されたが、かなり該当件数があって、私はこの時点でもう拒絶反応気味だ。

「やっぱり!」

一方、その結果を見た東雲は甲高い声をあげた。

「どうしたの?」

「……いや、どこかで聞いたことがあると思ったんだよ。……そうそう、この前雑誌で特集をしていた『BIGLAUGH!』っていうコミュニティサイトだよ」

「びっぐ……らふ?」

何それ、聞いたことない。
直訳すると、大きな笑い?

東雲は「なるほどね」とつぶやきながら、検索結果の1番目に表示された「BIGLAUGHへようこそ!」というリンクをクリックした。

……なんだか東雲が頼もしく見えるのが悔しい。

ディスプレイに表示されたのは、BIGLAUGH!と大きく書かれたサイト。

中央ではオリジナルキャラクターらしいアニメの犬が踊っている。

犬の下には、「user」 と「visitor」と書かれていて、下線が引かれている。
東雲は「visitor」と書かれた文字をクリックした。

「最近宣伝に力を入れてきているみたいだし、これからの成長が楽しみなサイトだと思うよ」

「で? ここって、なにをするサイトなの?」

「だからコミュニティサイトだって……。知らないの?」

……やばい。

また「コミュニティサイトとは」なんて、嬉しそうな東雲の解説が始まっちゃったよ。
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