君を探して
そして、廊下を歩く大きな音がしたかと思うと、部屋のドアがいきなり開いた。
「陽人-!ママがみんなでカラオケ行こうってー」
ドアの前に立っていたのは、ダブダブの男物のTシャツに、7分丈のスパッツ、頭のてっぺんにはちょんまげ、小脇にはスナック菓子の袋とペットボトルのジュースを抱えた女だった。
「あ……友達来てたんだ」
その女は、大きな目でオレを見た。
小柄で細い手足をしたその女は、黒くて大きな目を嬉しそうにキラキラと輝かせてオレに軽く会釈をする。
「どうもー、いらっしゃい!」
(いらっしゃい?)
そう思いながら、オレもつられて会釈を返した。
陽人がゲームをやめて、その女に言う。
「おまえ、ノックぐらいしろよな。それにそのTシャツ、オレのだろ?」
「あー、この前ここでご飯食べたときに借りて帰ったんだよね。ゴメン、また今度洗って返すよ」
「おい!お前それ、腹にシミつけてるじゃないかー!」
なんなんだ、この会話は。
シャツを借りたとか意味深なことを言ってるのに、全くドキドキしない。
「陽人-!ママがみんなでカラオケ行こうってー」
ドアの前に立っていたのは、ダブダブの男物のTシャツに、7分丈のスパッツ、頭のてっぺんにはちょんまげ、小脇にはスナック菓子の袋とペットボトルのジュースを抱えた女だった。
「あ……友達来てたんだ」
その女は、大きな目でオレを見た。
小柄で細い手足をしたその女は、黒くて大きな目を嬉しそうにキラキラと輝かせてオレに軽く会釈をする。
「どうもー、いらっしゃい!」
(いらっしゃい?)
そう思いながら、オレもつられて会釈を返した。
陽人がゲームをやめて、その女に言う。
「おまえ、ノックぐらいしろよな。それにそのTシャツ、オレのだろ?」
「あー、この前ここでご飯食べたときに借りて帰ったんだよね。ゴメン、また今度洗って返すよ」
「おい!お前それ、腹にシミつけてるじゃないかー!」
なんなんだ、この会話は。
シャツを借りたとか意味深なことを言ってるのに、全くドキドキしない。