君を探して
深月は、オレが聞かなくても、次々とメールを送ってきた。

そのメールには、幸せそうな深月と慎の思い出があふれていて、そんなメールを読んでいくうちにオレは、

<そうかー>
とか
<楽しかったんだな>
とか

簡単な相づちしか打たなくなっていた。


いや……打てなくなったんだ……。


何でオレは、こんな話を聞いているんだ?

自分から言い出したことなのに、深月と他の男との思い出を聞き続けるのが苦しくて、何度もメールから目を背けた。


だけど深月は容赦しなかった。

<どうしよう。『好きじゃない』なんて嘘。私、慎のことが、本当に好きだった>


心の奥に閉じ込めていた気持ちがあふれ出たのか、

その深月の言葉はただの文字なのに悲鳴を上げているようで、


無防備だったオレの心をぐさりと抉った。

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