君を探して
「あぁー」
アイツか、慎の浮気相手。
「電話番号は陸上部の友達に聞きました。それで、今、近くの駅にいるんです。先輩にお話ししたいことがあって……。会ってもらえませんか?」
「ごめん、悪いけど」
「私、先輩が来てくれるまで待ちますから!」
……勘弁してくれ。
時計を見ると、もう11時を過ぎようとしていた。
終電まであと少し。
ここでごねられて終電が出てしまっても面倒だ。
「じゃあ、終電の時間までっていうことで、いい?」
「はい!」
別にエリナの話を聞きたい訳じゃない。
頭を冷やすために外の空気を吸いに出たかっただけだ。
電話を切ると、オレはジャケットを羽織った。
靴を履き、玄関のドアを開けると、火照ったオレの頬を冷たい空気が刺した。
アイツか、慎の浮気相手。
「電話番号は陸上部の友達に聞きました。それで、今、近くの駅にいるんです。先輩にお話ししたいことがあって……。会ってもらえませんか?」
「ごめん、悪いけど」
「私、先輩が来てくれるまで待ちますから!」
……勘弁してくれ。
時計を見ると、もう11時を過ぎようとしていた。
終電まであと少し。
ここでごねられて終電が出てしまっても面倒だ。
「じゃあ、終電の時間までっていうことで、いい?」
「はい!」
別にエリナの話を聞きたい訳じゃない。
頭を冷やすために外の空気を吸いに出たかっただけだ。
電話を切ると、オレはジャケットを羽織った。
靴を履き、玄関のドアを開けると、火照ったオレの頬を冷たい空気が刺した。