君を探して
<いきなり白状したら面白くないじゃん。あててみてよ。ちなみに今日も話しました>

……今日話した? 誰?


<ヒントちょーだい!>

<ダメ。あ、でも手当たりしだいあてずっぽうで名前を挙げるのはナシな>

<だったら学年だけでも教えてよ>

<まだ始まったばっかりじゃん、自力で考えな。もしオレのこと本当に分かったら、そのときは嘘つかずに認めてやるから>

<『認めてやる』って、なにそれ。エラそう!>


そんなたいしたことのないやり取りを1時間ほど続けたところで、“オレ”はあっさりとこう言ってきた。

<じゃあオレそろそろ寝るから。返事はもういらね。また明日なー>


──なんて自己中なヤツ!!

私は携帯の画面をにらみつけてしまった。


< 24 / 308 >

この作品をシェア

pagetop