君を探して
カーン、という金属音とともにボールは高く上がり、センターの頭上を超えて外野の奥深くに落ちた。
陽人は1塁ベースを蹴ると、センターが背中を向けてボールを追いかけている間に2塁ベースに到達した。
「よっしゃぁ!」
それを見ていたチョコが小さくガッツポーズをする。
「“オレ”の正体がヤマタロだっていうことは、いつ話したの?」
「今さっきだよ。今朝の2人の様子を見て『これはバレたな!』って確信したから、すぐメールで報告したの」
「……そうなんだ」
「陽人は“オレ”の正体を知りたくて、ウズウズしてたからねー。でも私は、どんなに陽人にお願いされても、深月が“オレ”にたどり着くまでは教えない! って決めてたんだ。……だから、こうして話せる日が来て、ホントに嬉しいよ」
そういうところに、チョコの優しさを感じる。
チョコ、ありがとう……。
「だけど、あのリアクションはありえないよねー!?」
チョコが今朝の陽人の様子を思い出して笑った。
「うん……!」
確かに、面白かったね。
私も、チョコにつられて笑ってしまった。
陽人は1塁ベースを蹴ると、センターが背中を向けてボールを追いかけている間に2塁ベースに到達した。
「よっしゃぁ!」
それを見ていたチョコが小さくガッツポーズをする。
「“オレ”の正体がヤマタロだっていうことは、いつ話したの?」
「今さっきだよ。今朝の2人の様子を見て『これはバレたな!』って確信したから、すぐメールで報告したの」
「……そうなんだ」
「陽人は“オレ”の正体を知りたくて、ウズウズしてたからねー。でも私は、どんなに陽人にお願いされても、深月が“オレ”にたどり着くまでは教えない! って決めてたんだ。……だから、こうして話せる日が来て、ホントに嬉しいよ」
そういうところに、チョコの優しさを感じる。
チョコ、ありがとう……。
「だけど、あのリアクションはありえないよねー!?」
チョコが今朝の陽人の様子を思い出して笑った。
「うん……!」
確かに、面白かったね。
私も、チョコにつられて笑ってしまった。