君を探して

涙の昼休み

昼休みの始まりを告げるチャイムが鳴ると、チョコは宣言通り陽人をつれて教室を出て行ってしまった。


ヤマタロの席は、窓際のいちばん後ろ。

チラリと後方に目を向けると、頬杖をついてこっちを見ていたヤマタロと目が合う。

ヤマタロは頬杖をついたまま、もう一方の手の人差し指で机をコンコンと叩いた。

……それは『こっちに来い』ってことだね。

私はお弁当を胸に抱え、重い足取りでヤマタロの席へ向かった。




「いただきまーす」

ヤマタロは、そう言うと、横向きの姿勢で足を組んで椅子に座り、お弁当箱を手に持って食べ始めた。

私もお弁当箱を開けるけど……まったく食欲がない。

ヤマタロが横を向いてくれたことで少しは楽になったけど、それでも私は、緊張しすぎて何も喉を通りそうになかった。
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