君を探して
相変わらずぼやけたままの姿の“オレ”は、こちらを見て、確かに一度笑ったかと思うと、そのままヤマタロと重なった。
そして、静かに、消えてしまった。
「どうした?」
“オレ”と重なったヤマタロが、不思議そうな顔をして聞いてくる。
「消えちゃった……」
「何が?」
「……ううん、なんでもない!」
昨日の陽人の言葉を思い出す。
『ヤマタロの中に“オレ”がいる』
うん。
そうだね……。
だから、サヨナラ。
私の大事な、大好きな、“オレ”様。
今まで、ありがとう。
そして、これからも、よろしくね。
「ねえ、今からどこに行く?」
「一緒にいられれば、どこでもいーだろ?」
そう言って、ヤマタロが私に優しく手をさしのべた。
「ほら、行くぞ」
「うん!」
私は、その手をぎゅっと強く握りしめた。
<fin>
そして、静かに、消えてしまった。
「どうした?」
“オレ”と重なったヤマタロが、不思議そうな顔をして聞いてくる。
「消えちゃった……」
「何が?」
「……ううん、なんでもない!」
昨日の陽人の言葉を思い出す。
『ヤマタロの中に“オレ”がいる』
うん。
そうだね……。
だから、サヨナラ。
私の大事な、大好きな、“オレ”様。
今まで、ありがとう。
そして、これからも、よろしくね。
「ねえ、今からどこに行く?」
「一緒にいられれば、どこでもいーだろ?」
そう言って、ヤマタロが私に優しく手をさしのべた。
「ほら、行くぞ」
「うん!」
私は、その手をぎゅっと強く握りしめた。
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