君を探して
でも、このかわいいチョコはかなりの毒舌家。
今朝も例のメールのことを報告した途端、いきなりのダメだし連発だ。

「えええー! 深月って物好きだよね。私なら即ブラックリスト行きだよ」

「そうかな。ちょっと面白そうじゃない?」

「深月、実はかなり嬉しいんでしょ? でも、こんな自分の名前を名乗って愛の告白もできない男なんて、絶対ロクなやつじゃないよ! 返事なんかしてその気になられちゃったらどうするの? あぁー気持ち悪い!」

黙っていればかわいいのに、チョコ。


そしてチョコはさらに追い討ちをかける。

「それに、深月には慎くんっていう彼氏がいるじゃん!」


……そうなんだ。
私には彼氏がいるんだ。

「それとこれとは別だよ」

「深月にそのつもりがなくても、相手は違うんだって! だいたい、こんなことするヤツなんだから、絶対しつこくつきまとってくるよ」

「でも、そんなにイヤな感じはしないんだけどなぁ……」

「もーう! 深月は何にも分かってないんだから」

チョコははぁっとため息をついた。

さすが、もてる女は警戒心が強い。
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