君を探して
「いやいや、たいしたことじゃないんだよ! 見たいドラマがあっただけで」
誤魔化そうとしてみたけれど、私はどうも嘘をつくのが下手みたい。
しかも相手は私のことをよく知るチョコとヤマタロ……。
「怪しいなぁ……」
ってチョコが疑惑の目を私に向けると、
ヤマタロも
「ドラマなら、陽人の部屋で見ればよかったじゃん」
と目を細めてこっちを見る。
──やばい。
でも、今はまだ言えない!
頭の中で、なんとかうまくこの場を逃れる言葉はないかと考えていると、
「まぁ、言いたくないならいいけどな」
と、ヤマタロがあっさり話を切り上げた。
そして、
「それより、あれ……」
と、教室の後ろを指さす。
「あ!」
そこには、自分の席を奪われて居場所のない東雲が、うらめしそうにこちらを見て佇む姿があった。
「東雲!」
私が名前を呼ぶと、東雲が少し不機嫌な顔で目をそらす。
「来てたんならそういえばいいのにー。ほら、こっちにおいで!」
チョコは慌てず、東雲の椅子に座ったまま、そう言った。
……ふぅ。
なんとか、ピンチ脱出。
私は、チョコに「言いたいことはハッキリいわなきゃ!」って説教される東雲の影に隠れて、ホッと胸をなで下ろした。
誤魔化そうとしてみたけれど、私はどうも嘘をつくのが下手みたい。
しかも相手は私のことをよく知るチョコとヤマタロ……。
「怪しいなぁ……」
ってチョコが疑惑の目を私に向けると、
ヤマタロも
「ドラマなら、陽人の部屋で見ればよかったじゃん」
と目を細めてこっちを見る。
──やばい。
でも、今はまだ言えない!
頭の中で、なんとかうまくこの場を逃れる言葉はないかと考えていると、
「まぁ、言いたくないならいいけどな」
と、ヤマタロがあっさり話を切り上げた。
そして、
「それより、あれ……」
と、教室の後ろを指さす。
「あ!」
そこには、自分の席を奪われて居場所のない東雲が、うらめしそうにこちらを見て佇む姿があった。
「東雲!」
私が名前を呼ぶと、東雲が少し不機嫌な顔で目をそらす。
「来てたんならそういえばいいのにー。ほら、こっちにおいで!」
チョコは慌てず、東雲の椅子に座ったまま、そう言った。
……ふぅ。
なんとか、ピンチ脱出。
私は、チョコに「言いたいことはハッキリいわなきゃ!」って説教される東雲の影に隠れて、ホッと胸をなで下ろした。