君を探して
最後は若干引きつり気味ではあったけど、でも、きっと、笑えたと思う。


……これで終わったんだ。

……別れって、こんなにあっけないものだったんだ。


目の前の道路が、建物が、道行く人たちが、グニャグニャに曲がって見えた。

まるで水の中にいるみたいに、人の声や車の音、踏切の鳴る音が、小さくこもって聞こえた。


だけど、涙は出てこない。


悲しいはずなのに、

ただ、モヤモヤとした霧の中にいるようで


苦しいだけだ…………。

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