2人の旋律
やっぱり優人先輩の歌声は綺麗だ。
心に響いて胸がジーンとなる。
「お礼を言わなきゃいけないのは、あたしの方です。」
「ん?」
ビックリした顔で訪ねてきた彼に優しく微笑み返した。
「優人先輩が気付いてくれてなかったら今こうして話して無かったですし、名前も知らないままでした。それに…」
「それに?」
「あたしの為に歌ってくれてすごく嬉しいです。ありがとうございます。」
涙が溢れそうだった
優人先輩とこうやって話したりあたしの為に歌ってくれるなんて思ってもいなかった