【短編】守りたい
１
｢おい、ヒロキ。紹介するわ。こいつユカリ。｣


そう言って俺の前に差し出してきたのは



やけに小さい女で



｢あんた身長何センチ？｣



｢あ、えっと、148センチ位です。｣



あたふたしながら顔を真っ赤にしていた。






またか。



俺は小さくため息を吐いた。



今年に入ってから何回目かも分からないやりとりに何人目になるか分からないコイツの彼女。



俺は呆れながら目の前の男に視線を移す。



俺と目が合ったコイツ、タクはニカッと笑ってみせる。



俺とタクは家が隣同士で同じ年のいわゆる幼馴染みってやつだ。



タクは容姿端麗スポーツ万能で昔から常に女に囲まれていた。



付き合った女は数知れず、毎度紹介されるがコロコロと変わるため顔と名前なんか覚えられるはずがない。






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表紙・目次

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