【短編】守りたい
ユカリは俺達と同じ歳で同じ高校だった。



クラスが離れていたからか今までその存在を知ることはなかった。



元々女に興味が無い俺は同じクラスの女でさえ名前と顔が一致しないのだけど。



イヤ、



興味が無いとゆうよりはタクに寄ってくる女共があまりにもバカらしくて女とゆうものに覚めきってしまっているのかもしれない。



甲高く響く声も甘えるような上目使いも何もかもが作り物に見えて吐き気がする。


タクにだけ向けられるそれに勝手に嫉妬しているだけなのだろうけど。



タクとは対照的に俺は、容姿普通。運動神経普通。頭も普通。性格は若干ひねくれていて、若干ではないのかもしれないが……



そんな俺には告白をされた経験もなければ好きな人が出来たこともなく、生まれてこのかた17年、彼女なんか出来た試しもなかった。





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