あなたがいたから





「あー、ってことはあれだ、
 琴葉は俺のだ」

 

  そう言うやいなや、
  ギュッと私を
  抱きしめる神崎くん。



「かかっ、神崎くん...っ」



  あわあわと抵抗するのに、
  そんな抵抗は意味もないかのようで、
  全く離してもらえず。
 

  私は大人しくしている、という
  選択肢をとった。



「嬉しすぎんだけど....。
 俺がいつからあんたのこと好きか、
 知ってる...?」




「え...昨日から、ですかね...」


  慌てて答えると。


「脳みそ腐ってんだろ」





  えーん。

















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