あなたがいたから
「なーみんな、これ何色?」
「「白」」
「俺には赤に見える」
「「それは赤いチョークだと思う」」
「ほらね?」
にーっこりと自慢げに笑みを浮かべて、
こちらを見る。
「なら……これは賛成でいいんですね……!?」
「おっけーおっけー」
「なにか不手際があっても、
神崎くんのせいですからね……!?」
「えー、イインチョ、さいてー。
自分の不手際を俺になすりつけんのー?」
……はぁ?
「そーだよ委員長、どうせ何もしてないんだから、
後始末ぐらいすればいいじゃない」
「……ッ」
委員会メンバーに言われては、
もう何も言えません……。
「では……これ、提出してきます………」
「よろしくイインチョー♪」
ヒラヒラと手を振る神崎くん。
……本来ならば、委員長と副委員長で
提出しなくてはいけないのに。