あなたがいたから





「....誰だよ....っ!!」


  珍しく神崎くんが
  大声で怒鳴る。


「かかっ、神崎くん...!!」


「俺の琴葉に傷つけやがって....!!」



  ――ダンッ




  神崎くんが近くの下駄箱を
 
  思いっきり叩くと、

  静寂していた空間に

  その音が響き渡る。


 
  近くにいたひとの肩は無意識に

  跳ね上がり、――もちろん私の

  肩も同じように跳ね上がった。













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