あなたがいたから



「偽善者って……

 なんでそんな……」


「あんた知らなさそうだから

 教えてあげるけど」


 目の前の女の人はスッと目を瞑って
 
 ゆっくりと

 一つずつ

 言葉を紡いでゆく。


「隼人、ってさ。

 あーんなにチャラチャラしてんのに

 何気に…彼女、作ったこと

 なかったりするんだよね」


 初めて聞いた

 意外な事実。










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