君に溺愛。【短】
「いーよー、じゃあ凜の家向かうね♪」
とりあえずお店の外に出て繭ちゃんに電話をしてみると、そんな返事が返ってきた。
「わーい!」
やった♪
繭ちゃんにかまってもらおう!
一応、京くんにも言ったほうがいいかな。
直接言いに行けば早いけど…
私はもう一度ガラス越しの京くんを見てみると、楽しそうな女の子とは正反対に
困ったような、めんどくさそうな顔をしていた。
……どーしたかな…?
京くんの表情も気になって、駆け寄りたかったけど……私が出てくと、きっとあのお友達は気まずいよね。
私は電話帳から京くんを探す。
―――トゥルルルル
呼出し音を聞きながら、私はお店の中の京くんをワクワクしながら見つめた。
…だって、
顔を見ながら電話するのって
なかなかこんなチャンスないよ!