君に溺愛。【短】
―――そのとき、
京くんの視線が私を捕らえた。
「凜っっ!?」
バッッと急に、横の女の子の腕をふりほどいた京くん。
どうしよう、
見つかっちゃったのは予想外だけど
驚いた顔もかっこよすぎるよ!
「やほーい♪」
全力で京くんに手を振る私。
「凜…いつから……」
京くんはポカンとした様子でこっちを見てる。
「ほんと、空気読めてなくてごめんね
あ、でも京くん。
気使って嘘つかなくても大丈夫だからね?
じゃあ、また明日♪」
そう言って私は電話を切った。
もうちょっと喋っていたかったけど、もう帰らないと繭ちゃん来ちゃうし。
「え、ちょっ…」
お店の中で焦って何か言ってる京くんには気付かず、笑顔で手を振って私は家に向かった。