白雪*〜狂愛〜
やっぱり今日もうるさい教室。
「あれ?」
大輔が何かに気づいたらしく、一定方向を見ている。
「どした?」
「ほら」
大輔が指差した方には
…1人で本を読む片吹さん。
今日はいつもの…確か、
何とか未波って子達とは一緒にいないんだな。
「紫苑が1人なんて珍しいな」
隣で大輔が呟いた。
うん、俺もそう思ったよ。
いつも、5人くらいに囲まれて喋っているのに。
「ケンカでもしたのかな?」
俺がそう言うと
大輔はニヤッと笑った。
「なんだよ…」
嫌な予感…。
すると、大輔は俺の肩をポンッと叩いた。