舞い降りた天使と悪魔
(( Side/Hikaru ))
知香の部屋に通されて、5分が経とうとしている。
ガチャリとドアが開いて、今流行りのうさみみ付きフード付きの白黒の部屋着上下セットを着た知香が、お茶を持って現れた。
「お待た、せ‥」
知香は俺達の異様な雰囲気にたじたじだった。
俺も悠黎も、何を話したら良いのか分からず、言葉を交わしていない。
「まぁ、お茶でも飲みなさいよ」
「おう」
「気を遣わせて悪いな」
知香は氷が入ったグラス3つに、茶色の液体を浸透させる。
それは何とも涼しさを感じさせる光景だった。