舞い降りた天使と悪魔
俺は魔王の名が出た途端、眉間にシワを寄せた。
咀嚼を終えた後、俺は摩緒を睨みつけた。
「良いか、摩緒。
勘違いするんじゃねぇ。
俺は魔王なんざ怖くねぇし、魔王に平伏そうとも思わねぇ。
この任務も、魔王の為にやっている訳じゃねぇんだ」
「‥‥御無礼をお許し下さい」
深々と謝罪する摩緒。
‥‥‥‥‥そうだ。
俺は‥‥‥自分の為に、安宮知香を‥
「‥頭を上げろ、摩緒。
お前のメロンパンで許してやる」
俺は摩緒からメロンパンを取り上げた。
横で摩緒が騒いでいたのは言うまでもない。