シャープペンシル
私の上にぐったりと寝ている龍の重さを感じながら、痛さと怖さで涙が止まらなかった。

一刻も早く龍から遠く離れたくて急いで服を着てカラオケを飛び出した。

部屋を出るとき、後ろから龍の私を呼ぶ声がしたけど、とまるなんて出来なかった。

そのあと泣きながら街を歩いていると、小さな公園にたどり着いた。

「こんなところに公園なんてあったっけ?」

不思議に思ったものの、とにかく休める場所が欲しかったのでブランコに腰掛けた。
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