シャープペンシル
龍の家につくと、龍はすごく優しく私を扱ってくれた。

「俺、梨美がいないとダメなんだよ。だからずっとそばにいてくれ・・・。」

そう言って龍は私を抱き寄せた。
その体が震えながら私をそっと包むのを感じて、私は龍への怒りが愛らしさに変わった。

「いきなりでかなりビックリしたけど、そんなに想ってくれてるなら今回は許してあげる!!」

「ありがとう!!」
と、龍は嬉しそうに無邪気な顔で笑った。

そのあとは和やかなムードで会話が弾んだ。

そのまま帰ればあんなことにはならなかったのかもしれない・・・。
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