シャープペンシル
遅刻にもかかわらず堂々と入っていく私達に、
先生も呆れ顔だった。
でも、ムリはない。
私がいるこのクラスは、4つあるクラスの中でも
1番下で、バカの集まりだから・・・。

私は学校でもテスト勉強なんかしたこと無くて、
それでも230人中100位以内に入ってて、
2桁キープしてたから、親にもなにも言われなくて、
遊び放題してたんだ。

そのクラスで私はやりたい放題やっていた。
男子も馬鹿で軽かったから、みんなでいつも騒いでた。
どの教科の先生も、上のクラスの先生とは違って
新米だったり、ヘタな先生ばっかりだった。
だから私達が意地悪して
「せ〜んせい!そこって、48じゃないのぉ〜?」
なんてうそ言っても、
「え?どこだ?ちょ、ちょっと待って・・・」
なんてテンパっちゃって、笑われてた。

今の季節は冬。私の大好きな季節。
開けちゃいけない窓を勝手に開けて、
大好きな冬の空気をすった。
「梨美寒いよぉ!」と隣で理絵が言ってる。
「ごめんって〜!」とかいいながら窓を閉めると、
塾長が私を呼んでいた。

正直私は塾長が苦手で、唯一怖いと感じる人だった。

廊下に出ると塾長が一言、
「お前、クラス替えテストを受けろ。」


突然すぎて、何を言ってるのか分からなかった。
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