シャープペンシル
~日常~
それから私達は週に3回のペースで会うようになった。本当は教えちゃいけないはずなのに、拓は私に携帯番号を教えてくれた。
それが何か拓の特別になれた気がしてうれしかったんだよ。
そしてとうとうクラス発表の日になった。
全然受かってる気がしなかったけど、拓がちゃんと行ってこいって言うから理絵に付いてきてもらって行く事にした。
「つか梨美最近付き合い悪くない?」
「ごめん!なんかお金なくてさぁ」
大好きな理絵にも拓のことは言ってない。誰にも知り合いであることを言わないこと、塾でもし会っても他人のふりをすることが、塾外で会ったり番号を教えてくれる条件だったから。
理絵に罪悪感を抱きながら掲示板の方へ向かった。
どうせ落ちると分かっていても、やっぱり緊張して顔を上げられないでいると、
「梨美!受かってんじゃん!」
と理絵の声がした。ビックリしてみると、そこにはしっかり私の名前があって、自分でも驚くほど嬉しかった。
真っ先に拓に電話したくて、
「理絵ありがと!私電話しなきゃだから先帰るね!」
「え!?ちょ、ちょっと梨美!?」
理絵の声を背中に聞きながら私は急いでファミレスに向かった。
いつもの席でいつものオレンジジュースを飲んでから拓に電話した。
「もしもし?」
仕事用のかっこいい声に一瞬ドキッとしながらも、がんばって声を振り絞って伝えた。
「あのね、クラス替えのテスト受かってたよ!」
「本当か!?」
あまりにも大きい声だったからビックリしたけど、自分のことみたいに喜んでくれる拓が愛おしかった。
「今日もいつもの席で待ってるね」
「おう。終わったらすぐ行くから!」
電話を切った後も1人でずっとニヤけてて、注文を取りに来た店員さんに笑われたけど、それも気にならないくらいご機嫌だった。
それが何か拓の特別になれた気がしてうれしかったんだよ。
そしてとうとうクラス発表の日になった。
全然受かってる気がしなかったけど、拓がちゃんと行ってこいって言うから理絵に付いてきてもらって行く事にした。
「つか梨美最近付き合い悪くない?」
「ごめん!なんかお金なくてさぁ」
大好きな理絵にも拓のことは言ってない。誰にも知り合いであることを言わないこと、塾でもし会っても他人のふりをすることが、塾外で会ったり番号を教えてくれる条件だったから。
理絵に罪悪感を抱きながら掲示板の方へ向かった。
どうせ落ちると分かっていても、やっぱり緊張して顔を上げられないでいると、
「梨美!受かってんじゃん!」
と理絵の声がした。ビックリしてみると、そこにはしっかり私の名前があって、自分でも驚くほど嬉しかった。
真っ先に拓に電話したくて、
「理絵ありがと!私電話しなきゃだから先帰るね!」
「え!?ちょ、ちょっと梨美!?」
理絵の声を背中に聞きながら私は急いでファミレスに向かった。
いつもの席でいつものオレンジジュースを飲んでから拓に電話した。
「もしもし?」
仕事用のかっこいい声に一瞬ドキッとしながらも、がんばって声を振り絞って伝えた。
「あのね、クラス替えのテスト受かってたよ!」
「本当か!?」
あまりにも大きい声だったからビックリしたけど、自分のことみたいに喜んでくれる拓が愛おしかった。
「今日もいつもの席で待ってるね」
「おう。終わったらすぐ行くから!」
電話を切った後も1人でずっとニヤけてて、注文を取りに来た店員さんに笑われたけど、それも気にならないくらいご機嫌だった。