私の最低な元カレ
―コンコン―
廊下の方から、音が聞こえた。
振りかえると、扉の前に立っている……
「新里君っ」
サッカーのユニフォームを着た新里君が。
「どーも」
「あ、どうしたの…?」
「自分の教室に、タオル取りに行ったら、ココから大声が聞こえて、覗きに来たんだ」
「大声……」
大声?
しばらく考えて、ひとつだけ思い当たる節が…。
“っあー!!!ムリ!!しんどっ”
……コレか。
「ご、ごめんなさい。ちょっとしんどくて、気分転換に大声を…」
「やっぱり藤原さんだったんだ(笑)なにしてるの?」
「あー、プログラム作り。私実行委員になっちゃって…」
普通に新里君と話してるけど、
もちろん、私の頭の中は
“あぁー!!新里君にバカな大声を聞かれた……終わった”
しか無かった。