私の最低な元カレ
「……」
「……」
「……」
天野君。
唯子。
私。
わざわざ、それほど大きくもないベンチに、この順番で座っている。
「し、試合もうすぐだね~。なんかこっちが緊張するわ~」
全く会話の無い中に、唯子が気を使って話題を振る。
別に同じ空間に天野君がいるのは良いよ。
もう仕方ないって言うか、学校だって一緒だし。
だけど、日曜日まで…しかも同じベンチに座るって言うのは、なんていうか…。
唯子も中学一緒だったし、色々と知ってるし…。
気まずいの他に無いよね。
……―――座っちゃったのは、私なんだけど。