私の最低な元カレ
「…はぁ。あっそう」
「ごめんね、意味不明で…」
「うん。アンタは初めて会ったときから、よくわからない奴だったから慣れた」
「あぁ…そうですか」
いくら麻衣でも…
“あの嫌な過去”だけは…
まだ話す勇気がないというか。
“消したい過去”だし、
“思い出したくない過去”であって
とにかく
“最悪な過去”である。
「あ、パン!!」
麻衣は思い出したように言った。
「あっ」
そ、そうだ。
私のせいで…。
「もぉ~!買ってないまま帰ってきちゃったじゃん~」
「すみません!」
「……」
麻衣は猛烈な視線を私に向ける。
その視線は…
「買ってきます…」
「焼きそばパン!」
「りょーかいです」
私はとりみだしたことに
反省しながらもう一度売店へ向かった。