私の最低な元カレ
私は唯子の腕を引っ張ったまま、家路を辿った。
モヤモヤする頭。
誰かに話さないと、スッキリしないモヤモヤってあるもんだ。
「ねぇ、唯子」
だから、私は唯子に聞いてもらうことにした。
「ん?なぁに?」
「私って……バカなのかな」
「えー?テストの点数悪かったの?」
いやいや、そうじゃなくて…。
「昔っからそうだよね、私。懲りない性格じゃん?」
「あぁ~!うんうん!すっごい辛い料理食べてさ、涙まで出したのに、その一週間後にまた食べるんだもん。あれはアホだよ~」
あー。
そんなこともあったっけ…?
――――じゃなくて。
「私ね」
秋の風が、私たちの間を通り抜けた。