私の最低な元カレ



北住先輩のおかげか、私にはさらに気合いが入った。


「よし!三年生のためにも、最高に体育祭にしよ…っ」


そう言って、ガッツポーズを一発決めて、教室へと戻ろうとした時。



「ゆーめーちゃんっ」


あま~い声が私を止めた。


「ちょっと時間良い~?」


振り向くと、小柄な、可愛い顔をした子が立っていた。

“夢ちゃん”


私……この子と仲良かったっけ?



「あのー…」

私が困った顔をしてると、その子はニッコリ笑って、自己紹介をした。



「私―――














野原智隼ですっ」




< 176 / 319 >

この作品をシェア

pagetop