私の最低な元カレ
「なにあれっ」
「一弥大丈夫なのぉ!?」
もちろん、競技は一時中止。
運動場も騒がしくなった。
「…天野君…」
そうだ。
天野君は、体が弱いのに…。
体育の授業だけで倒れたくらいなのに、なんで1000Mなんか、走ったの?
『行かなくて良いの?』
『駆け付けなくて良いの?』
心の中の私が自分に言った。
だけど、答えはすぐに出た。
智隼ちゃんが居るから。
私なんか行かなくても…。
それに私には放送係っていう、それなりに大事な任務が……。
なんて答えを出しても、懲りない私はまた違う答えを出した。
……時間が出来たときに、覗きに行こう。