私の最低な元カレ


さっきまでずっと口を開いていた

天野君も、さすがに私の言葉には

黙りこみ、口を閉ざす。


そんな天野君をジッと私は睨み


「もう関わらないでね」

最後にそう言って

その場を去ろうとした。


だけど、

天野君が私を引き止める。


「なぁ…俺のこと、嫌い?」


なぜかさっきと違う

瞳で見つめてくる天野君に


私は追い打ちをかけるように…


「大っ嫌い」


そう言って走って教室へと戻っていった。


あんな目をして私を見たって

私の心はもう一ミリたりとも動かない。










…動かないんだから……。




< 19 / 319 >

この作品をシェア

pagetop