私の最低な元カレ
―天野一弥side―



「ん…っ…」



目を覚ますと、俺の顔を心配そうに覗く智隼。


智隼から一度目を離して、周りを把握する。



…俺、また倒れたのかよ〜…。



「…智隼…」


「いっちゃん大丈夫…?また倒れちゃったんだよぉ…」


やっぱり。まじでカッコ悪…。




「体育祭は?」


「今はお昼休憩。ちょっと先生呼んでくるねっ!」



小さく返事をして、また目を閉じた。


倒れた拍子に打ったのか、体が少し痛い。



つーか、走っただけで倒れるとか…。


俺どんだけ貧弱なんだよ。



――――………



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