私の最低な元カレ
「すっごい嵐だったね。今度ハンカチ返さないと…」
唯子は手に持ってるハンカチを見ながら言った。
「……奇遇すぎるよね」
「うんうん。まさか天野の元カノがこっちへ来てたなんて」
「なんかもう…疲れた…」
今日はたぶん、
今まで生きてきた中で一番濃い日だったと思う。
メアドも交換しちゃったし…。
愛子ちゃん自身、悪い子じゃなさそうだけど、
ただ、天野君の元カノってだけで
なんか……嫌なんだよね~…。
「で、話がすっごく逸れちゃったけどさ…
天野との事、続きは?」
「つ、続き?」
「うん。もう話は終わった?」
いや、まだ話してない事一つだけあるけど…。
あれは口に出したくないっていうか…。
―――いや、もういっか。別に。
パアッと全部言っちゃって……良いよね?