私の最低な元カレ


「夢ーおかえりぃ」

「ただいまぁ」


フラフラと部屋へ戻ってきた私の手に持ってある

コンビニ袋。


それに一番に気付いた麻衣がすかさずツッコむ。


「夢…アンタまたなんか食べもん買ってきた?」

「へ?うん」

「まだ食べる気ぃ?!」

「うん」

「…さっき後悔したところでしょ?」

「後悔はしたけど、また食べたくなったも~ん」


呑気な声を出しながら、

もう一度

さっきと同じ場所へ座る。


「あんたも懲りないねぇ」

「えへへ!そうだねぇ~」


麻衣の言葉もろくに聞かず

私はコンビニ袋をガサガサあさる。


「あ」

そこで思い出した。


「なに?」

「そういえばね、さっき懐かしかった!」

「は?懐かしかった?」

「あのね、懐かしい匂いがプ~ンって」

「…ごめん、意味分からない」

「え~」


別にそこまで大した話でもないので

私は理解されることを諦めて

また飲んで食べる。


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