私の最低な元カレ
だけど、おでこを誰かに優しく撫でられたような…。
気のせいかな~…。
でも、本当に全然覚えてないよ…。
誰が運んでくれたんだろ?天野君が運んでくれたのかな。
いや…そんなこと、してくれるわけないか…。
ていうか、私…何かまた変なことしてないよね?
してないことを祈る…!
「あ…」
ひとり、自問自答してるとき、ふと目に入った、
小さな机の上に置いてある鍵。
自分で帰って来た覚えないし…やっぱり――…
「夢ー!!」
部屋の外からお母さんが私を呼ぶ。
「夢ー!!」
「はーい」
すっかり楽になった体で、私は部屋を出る。