私の最低な元カレ
高二の不幸
―キーンコーンカーンコーン―
昼休みのチャイムが鳴って
私と麻衣は一緒に売店へ向かう。
「あぁ~胃がぁ」
「だから後悔するって言ったじゃん」
「私の長所はね、懲りないところなの!」
「…それ長所じゃねーし」
やはり、一日たっても
胃はもたれたままだった。
おまけに体重は2キロ増。
それでも懲りずに売店へ向かうのが藤原夢であって…。
『おばちゃん、メロンパン一個』
ふわっ
「あ」
「え?」
また…
懐かしい匂いがした。
「なになに?」
「懐かしい匂いが…」
「は?…あれ、昨日も言ってなかった?」
「うん。…昨日と同じ匂い」
せっけんの爽やかな香り。
あきらかに香水。
…誰かがつけてるってこと?