私の最低な元カレ



「藤原さんの人生って、きっとすっごい楽しいんだろうな~って羨ましいです」

「…そんなことないよ」



他人から見れば、私の人生は楽しそうに見えるのかな?



悩みだって、嫌な過去だっていっぱいあるのに。



―プルルルルルルルルルル―


「あ、ごめん。電話だ」


私のポケットの中の携帯が音を鳴らして揺れる。



「うん。じゃあ俺も部活に戻るよ」

「わかった。がんばってね!」

「ありがとう。気をつけてね」



私は新里君とわかれて、携帯を手に取る。


あ!唯子だ!



それだけで私のテンションは一気にあがる。



「はい!もしも~し」

『あ、夢~?』


やっぱり唯子とか麻衣とか…友達の声は落ち着く。




< 93 / 319 >

この作品をシェア

pagetop