左薬指にシルバーリングを





そして、彼女は薄目を開けてそっと俺の名前を呼んだ。


その姿に、彼女の両親が彼女から少し距離をとり、俺に場所を譲ってくれた。




「しっかりしろ」



俺はすかさず彼女の隣に行き手を握る。




温かいその手に。

握り返されたその手に。

俺は愛を感じたんだ。







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