左薬指にシルバーリングを





そして、ある日の仕事帰り。


その日は彼女と会って40回目のプロポーズをするつもりだった。


ここまでくると、
断られることはもう
分かっているけど。


それでも、
プロポーズし続ければ、
いつか…いつかって。



そんなことを考えながら
眺めていたら切なくなった。
君に渡すシルバーリング。

そして、想像する。
左手の薬指にはめられた
君の姿を、今この瞬間も。






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