★バージンロードは彼と★
あっという間に時は流れて臨月にはいった

あたしはそれまで

猛と休みになると

子供に着させる服や小物を買いに行っていた

猛とは「いよいよ今月だね」なんていつもいってた

なんか嫌な予感がする

猛からの呼び出しだ

「何?」

「これ」

お金を渡された

「何これ要らないよ」

「お前金ないんだからこれを出産資金にしろ」

数えると10万入ってる

「猛・・・これどうやって集めたわけ?」

「働いた」

「いいのに 貯金とかおばあちゃんからもらったりとかしてたから」

「使え」

「うん・・・わかった」

お金もらっちゃった

あたしはいつでも行けるようにと準備していた鞄の中にそのお金を入れた

入籍する日も決めた

それはこの子が生まれた日

2番目の子とかには悪いかもしれないけど

その日があたし達が同じ名字になる日

「同じ名字」この響きが好きでたまらない

毎日夢で生まれてくる子を見てる猛をあたしは料理を作りながらみてる

そんな夢ばかり見ている

こんな夢が毎日続きいつしか5月下旬に入っていた

そう 5/25の夜中もう少しで26日になる頃 痛い痛い痛い

激痛が熟睡していたあたしにおそってきた

「いよいよだ」

そんな事を考えながら

ママの所に行って

「陣痛来た」

「えっ!猛くん家族に言わないと 音緒はソファで寝て待ってて」

「パパ パパ 音緒が陣痛来たって」

パパは急いでおき響多を起こしに行った

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