愛たい
後ろをゆっくり振り向くと恥ずかしそうに顔を下に向けた佐藤が俺と同じ目線のところに立っていた。
…階段上ってるのに、俺と同じ身長とか小さいな。
と思っていると佐藤が、ゆっくり口を開いた。
『み、深帆って呼んでください!』
目を瞑り顔を赤くして言う佐藤、いや深帆が愛しくて。
『…深帆』
と名前を呼ぶと深帆は目を、ゆっくり開けて恥ずかしがりながらも嬉しそうに笑った。
「…ハルって呼んで」
と言うと深帆は少し戸惑いながらも、
『…ハル』
と愛しそうに俺の名前を呼んだ。