愛たい
「てか、何処行くつもり?」
早々と無我夢中歩く深帆に問いかけた。
すると電池が切れたおもちゃのように急に止まりだした。
俺達の前にあるのは女子トイレ。
みるみるウチに再び深帆の耳が赤くなる。
「深帆ちゃーん、俺を変態にさせる気?」
と笑いながら言うと深帆は俺の手を振りほどき、
『トイレ!』
と言い走ってトイレの中に入って行った。
…面白れ〜。
深帆の行動に笑えて来て一人でお腹を抱えて笑い声を抑えて笑った。
「腹痛てえ」
だけど笑いを止められない。
深帆はまだ顔を赤くしながら出てきたにも関わらず笑いを止められない。
『もう!いつまで笑ってるの!?』
と怒りながら腕を叩かれた。
頑張って笑いを抑え、立ち上がった。
そんな俺を見て再び早々と歩きだした深帆。
「次は何処いくつもり?」
と笑いながら聞くと素直なのか深帆のお腹の虫が鳴った。
再び深帆の耳が赤くなる。